知らなかった・・・!それは、日本だけで通じる和製英語だった。
「使い終わったらドライヤーのコンセント抜いといて!」
「フライドポテトが冷めちゃったからレンジでチンして食べよう!」
日本で普通に生活している人なら、これらの言い回しに特に違和感を感じるところはないと思いますが、実はこの中にハワイを含む米国では通じない和製英語が4つも含まれているんです。
今回は、年々(なぜか)増え続けているカタカナ英語/和製英語(Japanese English)の中から、海外旅行に行くなら知っておいていただきたいものピックアップしてみました。
なお、今回ご紹介するのは米国式となります。
英国ではまた別の呼び方をする場合もありますのでご承知おきくださいね。
ホテル編
海外旅行で多くの方が利用するホテルですが、数日間滞在するとなるとホテルのスタッフに聞きたくなることがいろいろと出てきますよね。
そこで思わずホテルで使ってしまいそうな和製英語からご紹介します。
和製英語:フロント
フロントデスク(front desk)/ レセプション(reception)
日本では、ホテルの宿泊の受付をする場所を「フロント」と呼びますが、米国ではフロント・デスク(front desk)またはレセプション(reception)と言います。
たとえばフロントの場所がわからなくて、ホテルのスタッフに
「Where is the front ?」
と聞いても通じないはずです。なぜなら相手にはこんな風に聞こえているからです。
「前はどこですか?」
もしフロントの場所を誰かにたずねる時は、
「Where is the front desk ?」
あるいは
「Where is the reception ?」
と言えば教えてくれるはずです。
和製英語:トイレ
レストルーム(restroom)/バスルーム(bathroom)
日本では「お手洗い」「トイレ」と呼ぶのが一般的ですよね。
でも米国ではトイレとは決して言ってはいけません!!
「トイレ」または、ちょっと気取ったかんじの「トイレット」は、なんとアメリカ英語ではいわゆる「便器」そのものを表す言葉なんだそうです。
気取ったつもりが、かなり残念なことになっちゃうので、十分ご注意くださいね。
米国ではトイレを差す言葉としては、restroom(レストルーム)もしくはbathroom(バスルーム)あたりを使うのが無難です。
この2つの使い分けなのですが、ホテルの部屋や誰かの家の中にあるトイレについてはbathroomの方になります。
そういえば米国ではお風呂とトイレが一緒の空間にありますよね。
そして公共の場所にあるトイレの場合はrestroomの方を使うことが多いようです。
このため、外出先でトイレの場所を尋ねるなら
「Where is the restroom ?」
となります。
ここでもうひとつだけ覚えておいていただきたいのが、同じくトイレを差す「lavatory(ラバトリー)」というコトバです。
これはおそらく飛行機の中でのみ使われている呼び方だと思うのですが、lavatoryと書いてある場所がトイレとなり、「vacant」と表示されていたら「空き」、「occupied」なら「使用中」となるので覚えておいてくださいね。
和製英語:コンセント
アウトレット(outlet)/ ウォールアウトレット(wall outlet)
日本では電源を「コンセント」と呼んでいますが、英語で「コンセント」と言えば「同意する」「承諾する」という意味となります。
では英語では何と呼ぶかと言えばアウトレット(outlet)となります。
壁に付いている差込口を指してウォール・アウトレット(wall outlet)と言うこともあります。
ちなみにコードが付いている指す側はプラグ(plug)と呼びます。
日本でも電源プラグと呼んだりしますので、これはそれほど違和感ないかもしれませんね。
和製英語:ドライヤー
ヘア・ドライヤー(hair dryer)

ドライヤー →ヘア・ドライヤーは惜しいっ!って感じですよね。
でも英語で「ドライヤー」と言えば、洗濯乾燥機の方を差すのです。
髪を乾かす方はヘア・ドライヤー(hair-dryer)と覚えておけば、ホテルで貸してもらいたいときに洗濯乾燥機ではなく、日本で言うドライヤーを確実に借りられるはずです!
和製英語:クーラー/エアコン
エア・コンディショナー(air conditioner)
ホテルに着いたら部屋が暑くって・・・どうやらクーラーが壊れている模様。
そんなときに
「この部屋はクーラーが効きません(動きません)」
とフロントデスクに伝えたいところですが、実はcooler(クーラー)では通じません。
なぜなら、米国でクーラーと言えばこれです。
クーラーボックス・・・。
米国では、部屋の空調システムのことをエア・コンディショナー(air conditioner)または、エア・コンディショニング(air conditioning)と呼びますが、ネイティブは略して「AC」と言うことが多くなっています。
なるほど!日本で使う「エアコン」は「エアコンディショナー」の略称だったんですね。
たとえば滞在先のホテルで部屋の空調がよく効かない場合は、
「The air conditioner doesn’t work well. 」
と伝えればOKです。
和製英語:アイロン
アイアン(iron)
日本から持ってきた洋服を現地で着ようと思ったら、 畳みジワが付いてしまって・・・
そんなときは部屋に備え付けのアイロンが無ければフロントに電話を
Can I borrow an iron?
などと言って貸してもらうようになりますが、
このとき「iron」の読み方はアイロンではなくてアイアンあるいはアイランに近い発音となります。(アクセントは最初の「ア」の部分)
これが英国になるとハッキリとアイアンと発音します。
「アイロン」は厳密には和製英語というわけではありませんが、読み方が違いますので覚えておくと良いかと思います。
ちなみに髪をストレートにするヘアアイロンは、hair straightener(ヘア・ストレイトナー)といいます。
和製英語:コインランドリー
ランドロマット(laudromat)/ランドリー(laundry)
海外旅行に出てから数日が経つと
「そろそろ洗濯物が溜まってきたから洗いたいなぁ!」
と思いますよね。
でもホテルで
「Where is a coin laundry ?」
ではおそらく通じません。(ベテランのコンシェルジュなら通じるかも?)
なぜなら英語ではコインランドリーのことをランドロマット(laundromat)と言うからです。
発音は「ロゥンドロマット」というような感じです。
また単に「laundry(ロゥンドリ)」と表示されているホテル内の洗濯室もあります。
和製英語:パーキング
パーキング・ロット(parking lot)
日本では、パーキングエリアとかコインパーキングという言い方をするため、英語で駐車場は「パーキング」だと思い込んでいるフシがありますよね。
でも実は「パーキング」だけの場合、英語では「駐車」そのものを差します。
「駐車場」を指す言葉はパーキング・ロット(pariking lot)あるいはカー・パーク(car prak)となります。
余談ですが、たまに駐車場で
「ELECTRIC VEHICLES ONLY」
「FUEL EFFICIENT VEHICLES PARKING ONLY」
などと書かれている看板を見かけます。
英文の意味以前にそもそも「VEHICLE(ビークル)」って何?
と私も初めてのときに思ってしまいました。
vehiclesは「車両全般(自動車、バス、トラックなど)」の意味の英語となります。
私たち日本人は、車=「car」と覚えていますが「vehicle」にも車という意味があるということを覚えておくといいと思います。
ちなみに上記の看板はそれぞれ
「電気自動車のみ(止めていい)」
「低燃費車だけ(止めていい)」
という意味なので、言い換えればこれ以外の車は止めてはいけない駐車場、ということになるのでレンタカーを借りたときにはご注意くださいね。
買い物編
海外旅行先の楽しみのひとつといえばやっぱりショッピング!
でも、いざショップに入ると、服の種類の呼び方がけっこう日本と違って戸惑うこともあるようです。
和製英語:トレーナー
スウェットシャツ(sweatshirt)

日本では上の写真のような洋服は「トレーナー」と呼ばれていますが、米国ではスウェットシャツ(sweatshirt)と呼びます。
ちなみに米国で「トレーナー」と言えば、トレーニングを指導する人、の意味になります。
この表現は日本でも使われていますよね。
また英国でトレーナーと言えば、日本で言う「スニーカー」のことだったりします。
なんだか、ややこしいですね・・・。
とりあえず、日本でいう洋服のトレーナーは「スウェットシャツ」と覚えておいてくださいね。
和製英語:パーカー
フーディー(hoodie)

日本では主にパーカーと呼ばれている上の写真のようなアイテムは、英語ではフーディー(hoodie)と呼ばれています。
フードが付いているからフーディというらしいです。
ただ最近、日本でもオシャレなショップではフーディと呼ぶところも出てきているようですね。
和製英語:ワンピース
ドレス(dress)

ワンピース、と言ってもあの漫画の方ではありません!
女性が着る上の写真のような洋服の話です。
日本ではこういった服をワンピースと呼んでいますが、米国ではドレス(dress)と言います。
ドレスの発音は「ド」ではなくて「レ」が強くなります「ドゥレス」という感じでしょうか。
日本でドレスと言えば、結婚式やパーティのときに着るきらびやかなタイプを思い浮かべますが、米国では普段着るようなタイプのことも「ドレス」と呼びます。
和製英語:ズボン
パンツ(pants)

一応書いてみたものの、日本でも「ズボン」って言うのは今や年配の方だけで、一般的には「パンツ」(発音は平板型)と呼ぶことが増えているような気がします。
ただ日本がややこしいのは下着のことも「パンツ」(発音はパにアクセント)と呼ぶところです。
米国ではズボンのことを、パにアクセントの「パンツ」(日本の下着と同じアクセント)と呼びます。
ちなみにデニムのパンツのことは米国では「jeans(ジーンズ)」なので、これは日本人でも違和感ないですね。
食事編
さて次はみんなが大好きな食事編です!
海外旅行先では外食をすることが多くなりますが、このときにも気を付けたい和製英語がいくつかありますのでご紹介します。
和製英語:フライドポテト
フレンチフライ(french fries)
日本では誰もが「フライドポテト」と呼んでいるコレ↑ですが、米国ではフレンチフライ(french fries)と呼びます。
フレンチ=フランスなので、フランス発祥の食べ物なのか?と思いきや、実はアメリカの兵士がフランス語圏のベルギーで食べたことに由来する、と一説には言われています(諸説あります)。
ご参考までに英国ではフライドポテトを「チップス」と呼びます。
でもチップスは、アメリカではポテトチップスを指す・・・というややこしい状態。
ともあれ米国ではフライドポテトは「フレンチフライ」です!
和製英語:バイキング
ビュッフェ(buffet )
日本では自分で好きな分だけ取り分けて食べる食事形式をよくバイキングと呼びますよね。
でも英語ではフランス語由来ののbuffet(ビュッフェ)を使います。
発音は「ビュッフェ」というよりも「バフェー」というような感じです。
ちなみに英語でバイキング(Viking)といえば、昔の西ヨーロッパの海賊の方を指し、まったく別の意味になってしまいますのでご注意を!
和製英語:テイクアウト / イートイン
トゥ・ゴー(to go) / フォ・ ヒァ(for here)
日本では買った食べ物を持ち帰ること(お持ち帰り)をよく「テイクアウト」と言いますが、アメリカではトゥ・ゴー(to go)と言うのが一般的です。
テイクアウトと言って通じないことはないようですが、自然な表現ではないので、お持ち帰りは「トゥ・ゴー」と覚えておいてください。
また日本では買ったものをその場で食べることを「イートイン」と言ったりしまよね。
これもアメリカでは別の言い方があり、フォ・ヒァ(for here)と言うのが自然です。
アメリカではファーストフード店などでハンバーガーを買ったりすると、店員さんが
For here or to go?(その場で食べる?それとも持ち帰る?)
と定番のように聞いてきます。
その場で食べるなら
For here, please.
持ち帰るなら
To go, please.
と答えると100点満点です。
和製英語:レンジ(電子レンジ)
マイクロウェーブ・オーブン(microwave oven)

ちょっと長いですが、英語で電子レンジはマイクロウェーブ・オーブン(microwave oven)と言います。
発音はマイクロウェーブ“オーブン”じゃなくて、マイクロウェイブ“アヴン”というような感じになります。
ネイティブはマイクロウェーブと呼ぶ方が多いようです。
ご参考までに日本でいう
「レンジでチン♪してください」
に相当する英語は
「Microwave it.」
です。microwaveがもはや動詞になってるんですね。
和製英語:ペットボトル
プラスティック・ボトル(plastic bottle)
ペットボトルも和製英語だったの?
と驚いた方もいらっしゃるかもしれませんね。
英語ではちょっと長いですがプラスチック・ボトル(plastic bottle)と呼びます。
ただし、ボトルの材質をあえて言いたい場合は「プラスティックボトル」と言いますが、普段の生活で「ペットボトルに入った水」を表す場合は単に「bottled water」と呼びます。
これはペットボトルに入っていても、ガラス瓶に入っていても同じです。
また参考までに、ビニール袋(スーパーのレジ袋も含む)のことはプラスチック・バッグ(plastic bag)と呼びますので合わせて覚えておいてくださいね。
和製英語:シュークリーム
クリーム・パフ(cream puff)

シュークリームは日本だけでなく、米国でも人気のスイーツのひとつです。
でもシュークリームとは言わずクリーム・パフ(cream puff)と呼ばれています。
実はシュークリームは英語ではなく、本場フランスの「シュー・ア・ラ・クレーム」からきている日本独自の呼び方なのです。
ちなみに、英語でシュークリームと言えばコレです。

シュー(靴:shoe)のクリームという意味になります。仮に
I want to buy a shoe cream!(シュークリームが欲しい)
と米国のお店で言えば、靴クリームが登場してくる可能性が高いのでご注意ください。
その他
ほかにも海外旅行に行くなら覚えておいてほしい英語がいくつかありますのでご紹介します。
和製英語:ガソリンスタンド
ガス・ステーション(gas station)
日本ではガソリンの給油所のことをガソリンスタンドと呼んでいますが、意外にも英語では違う呼び方となっており、ガス・ステーション(gas station)となります。
ネイティブの発音は「ギャス・ステイシュン」のような感じです。
現地でレンタカーを借りる予定なら必ず覚えておきたいですね。
和製英語:ノートパソコン
ラップトップ(laptop)
ノートパソコンという呼び方は、完全に日本独自のものです。
米国では膝(lap)の上に置いて使えるパソコン、というところからラップトップ(laptop)と呼ばれています。
デスクトップパソコンは英語でもデスクトップ(desktop)ですが後ろに「パソコン」は付きません。
なぜなら「パソコン」は日本のみで使われている略称だからです。
米国ではパソコンを表す場合は「personal computer」か、単に「computer」と呼びます。
和製英語:スマホ
スマートフォン(smartphone)
これは和製英語というより、略すの大好き日本人が、勝手に省略しちゃっただけで、スマートフォンは英語でもスマートフォン(smartphone)です。
ちょっと安心しますね。
参考までに、ガラケーのことは「feature phone(フィーチャーフォン)」と呼び、
特にガラケーやスマホを区別せずに携帯電話全般を指す場合は、「cell phone(セルフォン)」または、略して「cell(セル)」と呼びます。
日本と発音がゼンゼン違う!あのお店の呼び方とは?
表記は日本と同じだけれど米国ではだいぶ発音がちがう・・・
そんな「あのお店」をいくつかご紹介します。
ただし、ネイティブの発音を無理やりカタカナ表記していますので、実際の発音とは多少違いがあるのはご了承ください。
- 日本:コストコ(Costco)→ 米国:コスコゥ(あるいはカスコゥ)
- 日本:イケア(IKEA) → 米国:アイキーア
- 日本:ゴディバ(GODIVA)→米国:ゴダイヴァ
- 日本:マクドナルド(Mcdonald’s) →米国:メクドゥナゥ
まとめ
いかがでしたでしょうか。
英語だと思っていたコトバが実は和製英語だと分かってビックリされたのでは?
今回ご案内した和製英語を一覧表にまとめましたのであらためて確認してみてくださいね。
和製英語 | 正しい英語 |
---|---|
フロント | フロントデスク(front desk) レセプション(reception) |
トイレ | レストルーム(restroom) バスルーム(bathroom) |
コンセント | アウトレット(outlet) ウォールアウトレット(wall outlet) |
ドライヤー | ヘア・ドライヤー(hair dryer) |
クーラー/エアコン | エア・コンディショナー(air conditioner) エイシー(AC) |
アイロン | アイアン(iron) |
コインランドリー | ランドロマット(laundromat) ランドリー(laundry) |
パーキング | パーキング・ロット(parking lot) カー・パーク(car park) |
トレーナー | スウェットシャツ(sweatshirt) |
パーカー | フーディー(hoodie) |
ワンピース | ドレス(dress) |
ズボン | パンツ(pants) |
フライドポテト | フレンチフライ(french fries) |
バイキング | ビュッフェ(buffet) |
テイクアウト | トゥ・ゴー(to go) |
イートイン | フォ・ヒァ(for here) |
電子レンジ(レンジ) | マイクロウェーブ・オーブン(microwave oven) |
ペットボトル | プラスティック・ボトル(plastic bottle) |
シュークリーム | クリーム・パフ(cream puff) |
ガソリンスタンド | ガス・ステーション(gas station) |
ノートパソコン | ラップトップ(laptop) |
スマホ | スマートフォン(smartphone) |
それでは、現地ではネイティブに通じる英語を上手に使って、ぜひ楽しい旅行をどうぞ!