クレジットカードの裏面に、サイン書いてありますか?
普段、何気なく使っているクレジットカードですが、
“そもそもカードのサインは何のためにあるのだろう?”
とか
“どんなペンで、どんな風に書くのがいいんだろうか?”
など、
サインについて知っているようで実は知らないことがいろいろありそうですよね。
そこで今回はクレジットカードのサインに関する8つの素朴な疑問についてお答えします。
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1. カードのサインは何のためのもの?
新しいクレジットカードが手元に届いたときに、まずすべきこと、それはカード裏面の署名欄へのサインです。
カードの利用規約にも「直ちに署名欄に自署するものとします」と明記されています。
そして、この自署、つまり自分でサインを書くという点がとても大切なんです。
なぜならカード決済時に店舗から、伝票やタブレット端末へのサインを求められたときにカード裏面のサインと同一のものを書く必要があるためです。
このサインの目的は2つあって
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となっています。
それなのにカードと違うサインでもOK!となってしまえば、盗難時や紛失時に、悪意のある誰かに不正利用され放題になってしまいますよね。
ということで、カードへのサインは、私のように字が下手(妻にもはや“暗号”と言われています…)だったとしても、必ず自ら行い、カード利用時にも同じサインを書くことが重要となります。
2. カード裏面のサインがないとどうなる?
初めに「新しいカードが届いたら、まずカード裏面にサインをしましょう」とお伝えしましたが、
つい忙しくて後回しにしてしまったり、また、特にカード更新時にはうっかり忘れてしまうこともありそうですよね。
もしサインのないカードを、お店で使おうとした場合にどうなるのかと言えば、カードの利用自体を断られる可能性が高いです。
あるいはその場でカード裏面へのサインを求められる場合もあります。
これはお店側には、カード裏面のサインと伝票のサインを照らし合わせて確認する責任があるからです。
そのため、お店の指示に応じない利用者に対しては利用を断る権利を持っているのです。
お店でカードが使えないくらいならまだ可愛いものですが、怖いのは裏面にサインのない状態でカードを紛失したり、盗まれたりした場合です。
そのカードが悪意のある人の手に渡った場合、その人が裏面の署名欄に好きなサインを書いて、お店でも同じサインで買い物をすればまったく問題なく使えてしまうからです。
「でも、カードが不正利用された場合は、自分には支払い義務は生じないんでしょ?」
と、もしかしたらお思いかもしれません。
確かに、ほとんどのクレジットカード会社では、カードの不正利用に対する補償があるのですが、それはカードの裏面にきちんとサインがしてあった場合の話です。
カード裏面のサインが書かれていなかった場合は、補償の対象外となってしまうのです。
ということで、しつこいようですが、カードが届いて封筒を開けたら、初めに行うことはカード裏面へのサイン、ということをまずは覚えておいていただければと思います。
3. サインの正しい書き方は?
ところで、カード裏面へのサインは、どのように書くのがベストなのでしょうか?
よく日本人ならフルネームで漢字で書くのがいい、と言われていますよね。
でも実はどのように書いても大丈夫なんです。
漢字はもちろん、ひらがな、カタカナ、ローマ字、筆記体、イニシャルだけ、名字だけ、そして何が書いてあるのかよく分からないサインでもOKです。
ただ、気を付けなければいけないのが、再現性があることです。
仮に誰にも真似されないように、何が書いてあるのかよく分からない、カッコいいサインを考えついてカード裏面に書いたとしても、
それと同じサインを店舗でもスラスラ書けなければ、意味がありませんよね。
もちろんローマ字や筆記体など、ほかの文字で書いた場合でも同じです。
その点、漢字なら日ごろから書き慣れていますので、店舗でも同じサインが書きやすいというメリットはあります。
また漢字には、その人の書き方のクセが出やすいため、第三者が真似しづらいサインとも言われています。
そして、海外旅行によく行く人なら、外国人が真似しづらい漢字の方がいいと一般的には言われていますが、そもそも、カードを失くさないことの方が重要ですので、漢字以外でもいいと思います。
ということで、カードのサインはどんなものでもOKですが、第三者に真似されにくく、また店舗で署名しやすいサインを選ぶのがおすすめです。
4. どんなペンで書くべき?
さて、サインが決まったら、次はどんな筆記用具でカードに書けばいいのか?という疑問が湧きますが、おすすめは細字の油性サインペンです。
油性のボールペンでもOKなのですが、カードの署名欄はツルツル滑って書きづらい素材になっているので、油性のサインペンの方が書きやすいと思います。
ただ同じ油性ペンでも、太字のものはおすすめできません。
太字だとサインのクセというか個性が分かりづらく店頭でサインしたものと一致しているかどうか、店員さんが判断しづらくなってしまう可能性があるからです。
油性でも必ず0.5mm以下の細字のペンを選ぶようにしてください。
また、サインに相応しくないその他の筆記用具としては、鉛筆、シャーペン、万年筆、水性ペンなどがあります。
フリクションなど、擦ると消えてしまうペンも、もちろんNGです。
インクの色のおすすめは?
インクの色に特に規定はありませんが、おすすめはやはり黒です。
色の薄いペンは、使っているうちにこすれて細部まで見えづらくなってしまう可能性がありますので避けた方が良いと思います。
5. もしも、サインを間違えてしまったら?
さてサインも決まって、筆記用具も決まり、いざ!カードの裏面にサインをしようと思ったら…うっかり書き間違えてしまった。
緊張のあまり、そういったこともあるかも知れませんよね。
そんなときは、修正ペンを使って書きなおしたり、あるいは二重線や塗りつぶして訂正したくなってしまいますが、これはNGです。
もしこれがOKだとすれば、カードを盗んだ犯人も、喜んでこの方法を使ってしまうはずですよね。
では、カード裏面のサインをうっかり間違えてしまったらどうすればいいのか?と言えば、
発行元のクレジットカード会社に連絡して、カードを再発行してもらうのが正解です。
ただし、このときに再発行手数料がかかるクレジットカード会社も多いのでやはりカード裏面にサインをするときは、間違えないように気を付けるのが大切です。
6. 家族カードには誰がサインするの?
クレジットカードの中には、家族カードが用意されているタイプがあります。
家族カードとは?
家族カードとは、クレジットカードの契約者である本会員の家族向けに発行できるカードです。
たとえば、夫が本会員の場合、妻や子どものカードも作ることができ、それぞれが買い物を行った分の代金はまとめて本会員の口座から引き落とされます。
引き落とし口座がひとつになることで家計の管理がしやすかったり、あるいはカードのポイントを家族で協力して貯められるといったメリットもありご家族に人気のカードとなっています。
サインは誰がする?
ところでこの家族カード、これは誰がサインを行えばいいのでしょうか?
なんとなくカード代金を支払う本会員が行ったり、家族なので誰が行ってもいいような気がしてしまいますが、
正しくは家族カードの名義人となっている人がそれぞれ行うことになっています。
理由はもうお分かりだと思いますが、カード利用時にはカードの裏面と同じサインをする必要があるためです。
子ども名義のカードに、親が代わりにサインするのももちろん不可となりますので、家族カードを作ったときにはぜひ気を付けていただければと思います。
7. 暗証番号入力になるのはなぜ?
最近はカード利用時にサインをするのではなく、端末で暗証番号(PIN)を入力する機会の方がずっと多くなってきていますよね。
この差は何なのか?気になったことはないでしょうか。
実はこれは磁気カードなのか?ICチップ付きのカードなのか?による違いなんです。
磁気カードとは?
磁気カードとは、カード裏面の磁気テープ部分に、カードの情報を記録してある旧タイプのカードです。
プリペイドカードはまだこのタイプも残っているようです。
そしてこの磁気カードの場合には、決済時に伝票やタブレットにサインを行う必要があります。
ただ、磁気カードはカード情報を不正に読み取るスキミングができてしまうため、クローンカードを偽造して悪用する犯罪が全世界的に問題となりました。
その対策として登場したのがICチップ付きカードです。
ICチップ付きカードとは?
ICチップ付きカードとは、カードに付いたICチップにカードの情報を暗号化して格納しているカードです。
これにより、カードの偽造はほぼ不可能になりました。
そして、ICチップ付きカードの場合は、サインではなく暗証番号での決済が可能となっています。
最近のクレジットカードはほぼICチップ付きに切り替わっていますので、サインではなく暗証番号を入力するパターンが増えているというわけです。
ICチップ付きカードでも「サイン」が必要な場合もある
ICチップ付きカードで暗証番号入力で決済するためには、店舗側もICチップ付きカードに対応した端末が必要です。
本来は、店舗2020年3月までに旧端末(ICチップ非対応)から、新端末(ICチップ対応)に切り替えるよう日本クレジット協会からのお達しが出ているのですが、
実際にはまだ切り替えが済んでいない店舗が多少残っているようです。
そういった店舗の場合は、たとえICチップ付きカードを利用しても、当面はサインを求められるようになります。
暗証番号を忘れたときはサインでもOK!
ICチップ付きカード&ICチップ対応端末で決済する場合でも、暗証番号を忘れてしまった場合には「サイン」で決済することも可能です。
もし暗証番号入力を求められたときに思い出せなかったら、店員さんに「サインでお願いします」と申し出ればOKです。
8. サインも暗証番号も不要なときがあるのはなぜ?
クレジットカードで買い物をする際に、店舗によってはサインはおろか、暗証番号の入力すら必要が無くて、ただ機械に通すだけで決済完了!
というパターンもあるかと思います。
「なんでサインしなくていいんだろう?」
とちょっとフシギに思ったことはないでしょうか。
実はこれはサインレス決済という方法で、スピーディに会計処理を完了させることを目的に、店舗とカード会社の間で契約したうえで導入されている決済方法なんです。
主にコンビニやスーパーなど、レジに行列ができやすいお店で利用されていますが、カードの発行元によってサインレスで使えるお店が異なります。
また決済金額にも上限があり、一般的にはスーパーなら3万円以下、コンビニなら1万円以下となっていることが多いようです。
またサインレスで利用できるのは1回払いに限られ、分割払いやリボ払いにする場合にはサインや暗証番号の入力が必要となります。
サインレス決済は使うときはとても便利ですが、一方でカードの紛失時や盗難時に不正利用がされやすくなる危険性もあるので、カードを無くしたり、盗まれたりしないようにくれぐれもご注意ください。
サインレスカードが登場!
さてカードの裏面にはすぐサインを!ということをお伝えしてまいりましたが、実は最近、そもそもカード裏面にサインするための署名欄がないカードが登場し始めました。
そのひとつが、2021年4月15日から新しい券面デザインに切り替えとなったエポスカードです。
旧デザインはほかのカードと同じく横型デザインだったのですが、新カードは最近流行っている縦型となり、格段にスタイリッシュに変身しました。
これからエポスカードを発行する場合はもちろん新しい券面になりますが、すでに保有中の場合も、カスタマーセンターに連絡すれば新券面に無料で切り替えができるようです。
特徴1:Visaのタッチ決済に対応!
クレジットカードがSuicaやIcocaのような電子マネーやスマホ決済と比べて不便だな、と感じるのはやっぱり暗証番号(PIN)の入力や、場合によってはサインが必要な点ですよね。
でも新エポスカードはVisaのタッチ決済に対応したため、こちらのマークがある店舗ではエポスカードを端末にかざすだけで支払いが完了するようになりました。
まだそれほど多いとは言えないVisaタッチ決済対応店舗ですが、これからどんどん増えてくれることを期待したいものです。
特徴2:表面にカード番号がない!
新エポスカードの特徴としてまず気づくのが、カードの表面にカード番号がないことです。
よくよく見ると、ローマ字の氏名も、有効期限もありません。
ではどこにカード番号等があるのかと言えば、カードの裏面なのです。
実はカード表面に番号がないカードはエポスカード以外にもいくつか登場しています。
シンプルでオシャレなデザインであるだけでなく、お店でカードを出したときに、機密情報であるカード情報を店員さんや周りの人に見られなくて済む、というメリットもあります。
特徴3:裏面に署名欄がない!
そして新エポスカードの最大の特徴とも言えるのが、カードの裏面に普通はあるはずの署名欄がないことです。
「エッ!だって、カードが届いたらすぐにサインをするようにって書いてあったはずなのに…?」
ってきっとお思いですよね。
実は新エポスカードでは、暗証番号(PIN)やVisaタッチ決済が主流となり、サインを求められることが少なくなったことを踏まえて、署名欄を廃止したようです。
サインを求められたら?
ただし、新エポスカード利用時にサインを求められることがゼロではないとエポスカード側では考えているようで、よくあるご質問ページにこのような記載がありました。
もしサインを求められた場合は、名前を書けば良いようですが、やはり新しい試みということですべてのVisa加盟店への水平展開は済んでないのか、使えなかったらカスタマーセンターへということも書き添えてありました。
エポスカードのおすすめポイントは?
実は私たちも長年エポスカードを愛用しています。
現在はゴールドカードを保有しているのですが、ゴールドカードになるとさらに海外旅行保険の内容が充実するので、海外旅行好きの私たちには、最早、なくてはならないカードとなっています。
なお、海外旅行や普段の生活のメリットについては姉妹サイトに詳しくまとめていますので、ぜひご覧になってみてください。
参考 エポスカードが海外旅行者向きと言われている理由とは?|12のメリットと2つのデメリット