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ハワイの日焼け止め規制「サンスクリーン法」施行→旅行者への影響は?
世界有数のリゾート地であるハワイ州では、2021年からサンゴ礁を劣化させる有害な化学物質オキシベンゾンとオクチノキサートを含む日焼け止めの販売を禁止とする法律「サンスクリーン法」が施行されています。
「オキシベンゾン」と「オクチノキサート」は一般に流通しているほとんどの日焼け止めに配合されている紫外線吸収剤ですが、これがサンゴ礁にダメージを与えて生態系に悪影響を及ぼす可能性があるという理由からです。
しかも2022年秋以降には一部の離島(オアフ島以外の島)でさらに規制が強化されました。
ただ、紫外線は日本の10倍とも言われているハワイで全ての日焼け止めを使ってはいけない、ことではありませんので大丈夫です!
そこで今回は
- 日本から日焼け止めの持ち込みはできるのか?
- 夏の定番日焼け止め「アネッサ(ANESSA)」は大丈夫?
- 使用は可能な日焼け止めはどんなもの?
- その他の日焼け対策方法は?
など、気になる疑問についてお答えします。
ぜひハワイ旅行にお役立てください♡
日焼け止めの販売禁止はいつから?ハワイのどこで禁止に?
ハワイの日焼け止めに関する法律「サンスクリーン法」の内容はこちらのとおりです。
- 販売禁止となる日焼け止めの種類は?
- オキシベンゾンとオクチノキサートという紫外線吸収剤を含む日焼け止め
これらを含まないものは引き続き販売可能 - 販売禁止が開始となった時期は?
- 2021年1月1日から
- 対象地域はハワイのどこ?
- ハワイ州全土で販売禁止
ただし一部の離島(ネイバーアイランド)では、2022年秋以降にさらに規制が強化されています。
- 2022年秋以降の規制強化対象地域は?
- マウイ郡(マウイ島、カホオラウェ島、ラナイ島、モロカイ島、モロキニ島)が2022年10月から、ハワイ島が全土2022年12月から他の化学物質にも規制が入り酸化亜鉛(Zinc Oxide)や二酸化チタン (Titanium)を使用した「ミネラルサンスクリーン」のみの販売が可能となる条例が施行されました。
マウイ郡では「使用」も禁止されており、使用した場合には罰金が科せられます。
※ワイキキがあるオアフ島は今のところ規制強化対象外です。
マウイ島へ行く方はご注意くださいね
ワイキキではもう日焼け止めを付られないのか?
ハワイで、特にワイキキがあるオアフ島で特定の日焼け止めの販売が禁止されていることで、私たち旅行者が一番心配なのが
「日焼け止めを一切付けてはいけないの?」
ということですが、そんなことは決してありません!
この法律はあくまでも有害な化学物質を含む日焼け止めの「販売」を禁止するものとなっており、マウイ郡を以外では使用については規制はされないのです。
もともと日差しの強いハワイでは、紫外線による皮膚ガンなどの健康被害の予防には日焼け止めは一年中なくてはならないものです。
だからハワイで日焼け止めの使用を禁止するというわけではなく、今のところオアフ島では販売の規制のみとなっています。
日本から日焼け止めを持っていっても大丈夫?
サンスクリーン法では日本からの日焼け止めの持ち込みについての規制はありません。
言い換えれば、たとえサンゴ礁に有害な成分が含まれているものでも、日本から持ち込めてしまうのです。
ただ、おそらくいずれは諸外国からの持ち込みや使用などにも規制がかかるのではないか?と考えています。
そうでなければ環境保護の観点で考えれば不十分ですからね。
実際に2022年10月からはマウイ島では“使用”の規制も入りました。
結局、旅行者はどうすればいいの?
それでは私たち旅行者はどうすればいいのか?というと、私がおすすめする対策は次の3つです。
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それぞれ補足していきます。
【対策案1】 日本からノンケミカルの日焼け止めを持って行く
禁止成分である化学物質のオキシベンゾンとオクチノキサートは紫外線吸収剤ですが、日本でも化学物質を含まない商品が販売されていますので、それらを持って行くのがおすすめです。
化学物質の紫外線吸収剤に代わる役割を果たすのが、ミネラル成分である酸化亜鉛や酸化チタンなどの紫外線散乱剤です。
紫外線散乱剤は物理的に紫外線を防ぐため肌への負担が少なく、敏感肌の方や赤ちゃんにも向いています。
おすすめ:1 ヴェレダ「エーデルワイスUVプロテクト」
ヴェレダはスイス生まれのオーガニックコスメブランドで、日本でも愛用者が多いことで知られています。
私もよくヴェレダのホワイトバーチ ボディシェイプオイルを手足のマッサージをするときに使っていて気に入っていたので、日焼け止めもヴェレダを買ってみました!
歌にもなっているスイスの国花「エーデルワイス」のエッセンスを配合した日焼け止めは、スッキリとした心地よい香りで、しっとりとした付け心地です。
色はうっすらと肌色(ベージュ?)なので、私はこれを化粧下地にしてエトヴォスのミネラルファンデーションを薄く付けるだけで十分でした!
紫外線吸収剤、合成保存料、合成香料、鉱物油不使用の肌に優しい処方ですので、私のような敏感肌の方にもおすすめですよ!
SPF38 / PA++≫ヴェレダ エーデルワイス UVプロテクト (90mL)を見る
≫ヴェレダ エーデルワイス UVプロテクト(50mL)を見る
おすすめ:2 トゥヴェール マイルドUVミルク
“赤ちゃんにも使えるほど肌にやさしいUVミルクを作りました”
と謳っているのが、成分研究の専門家から生まれた化粧品をか使っているトゥベール社のマイルドUVミルクです。
肌の負担を最大限に抑えた処方で、日焼け止め特有の肌の乾燥を引き起こさずしっとりとした肌をキープ。
ブルーライトや近赤外線、ロングUVAからもプロテクトします。
そもそもSPFやPAって何?
SPFとは「Sun Protection Factor」の略でUV-Bに対する防止効果を示す数値、PAは「Protection Grade of UVA」の略でこちらはUV-Aに対する防止効果となり、どちらも数値や+が多いほど防止力が高くなっています。
SPF1で約20分の効果と言われていますので、SPF30なら理論値では約10時間の効果があることになります。
ただ実際には汗をかいたり手で触れたりして落ちてしまうため、小まめな塗り直しが必要です。
資生堂のアネッサは大丈夫?
夏の強力な日焼け止めと言えば、資生堂のアネッサ(ANESSA)を思い出す人も多いのではないでしょうか。
SPF50+/PA++++という、国内最高レベルの日焼け止め効果が謳われているのアネッサですが、ハワイに持って行っても大丈夫なのか?気になりますよね。
結論から言ってしまうと、今のところセーフです。
なのですが…
実はアネッサにはオクトクリレン、ホモサレート、エチルヘキシルトリアゾンといった別の紫外線吸収剤が配合されています。
効果も高いですが、肌への負担も大きそうです
これらの成分はハワイでは今のところ禁止されてはいないものの、特にオクトクリレンは海洋生物に有害ということで、パラオではこの成分を含む日焼け止めの販売・使用が禁止されています。
ハワイの自然環境のことを考えるなら、なるべく紫外線吸収剤を含まない日焼け止めを小まめに塗り直す方がいいのかな?と考えます。
機内持ち込みにはルールあり
ハワイ行きなど飛行機の国際線では、液体の機内への持ち込みに制限(ルール)があるのはご存じでしょうか?
日焼け止めクリーム、ローションどちらの場合もこのルールに従って持ち込む必要があるんです。
もちろん日焼け止め以外のもの(飲み物、化粧水、ハミガキ粉など)も対象ですので、ぜひこちらのページで一度確認してみてくださいね。
参考 飛行機に液体とモバイルバッテリーは持ち込み禁止って本当?【対策案2】 現地で日焼け止めを購入する
日本から持ち込まなくても、ハワイ現地でもABCストアやドラッグストアで日焼け止めを購入することができます。
店頭にならぶ商品は、すでにオキシベンゾンとオクチノキサートを含まないリーフセーフ対応になっていますが、一応本当にそうなのかを購入前に確認しておくと安心ですね。
ただ、そうは言っても海外の製品です。
日本人の肌に合うかどうかは不明なので、特に肌が弱い方や赤ちゃん用には、やはり日本で購入してあらかじめパッチテストを試してから持って行くことをおすすめしたいです。
自分が少し前まで敏感肌だったので特にそう思っています。
【対策案3】ラッシュガードを併用する
“塗る”日焼け止めとぜひ一緒に活用したいのが、”着る”日焼け止めラッシュガードです。
私たちもハワイに行く際に必ず持っていくアイテムのひとつです。
ラッシュガードとはUVカット効果のあるウェアで、シュノーケリングやプールなどにはもちろん、ハイキングやお散歩にも便利な水陸両用のスグレモノです。
ラッシュガード(レディース)
手の甲まで隠れるサムホール(指穴)つきがおすすめです。
私はプールやビーチだけでなく、マカプウトレイルなどのトレッキングにも着用しましたが、手の甲まで隠せたため、上半身の日焼け対策にとても役立ちました。
参考 ラッシュガードをもっと見る
最近は水陸両方のタイプもあり、海やプール+ジムなどで使えて便利です!
顔は日焼け止めを塗るしかありませんが、ラッシュガードを着用すれば体には塗る必要がなくなるので、日焼け止めを塗る手間が半減するのでとても便利なんです。
またちょっと肌寒いときにも上着として手軽に羽織れるので、1枚あるとホントに重宝しますよ!
あの美しいハナウマ湾も環境破壊の危機に?
豊かなサンゴ礁が広がるハナウマ湾(ハナウマベイ)はオアフ島で人気のシュノーケリングスポットで、毎年100万人以上の観光客が訪れています。
そんなハナウマ湾でも観光客が使用している日焼け止めに含まれる化学物質により、サンゴ礁が白化したり、エビ、ウニ、貝などの海洋生物に悪影響を及ぼす事態となっているそうです。
これにより、一時はハナウマ湾を守るために観光客の立ち入りを禁止すべきでは?という案もあったようですが、今のところ日焼け止めの規制のみで落ち着く気配です。
自然とともにある美しいハワイを、私たち観光客も大切にしながら楽しんでいきたいものですね。